世の中では健康になるための食事として色々紹介されています。
いっぱいあり過ぎて困ってしまうという人はいないでしょうか。
食事の健康法について簡単に整理してみたいと思います。
食事はバランス
食事と健康に関する本は昔から出ていますし、テレビ番組では鉄板の話題の一つですし、最近ではYou tubeでも多数動画が上がっています。
しかし、ちょっと乱立し過ぎだと思いませんか。
大体のパターンとして、
- これを食べるとこんな良いことがある。
- これさえ食べれば健康になれる。
- 脂質を制限すればOK。
- 糖質を制限すればOK。
- バランスよく食べればOK。
と言ったところでしょうか。
何故こんなにも色々な意見が出てくるのでしょう。
そしてまたどれが正しいのでしょうか。
全ての意見を取り入れると「結局全部食べろということ!?」若しくは「結局どうすれば良いのか分からない!」となると思います。
因みに「全部食べろ」がある意味正解だと思います。
簡単に各論を見てみます?
これを食べるとこんな良いことがある
バラエティ番組で多いパターンですよね。
紹介された翌日にはその食材が店舗から消えるという。
でも毎週の放送を全て実行すると「何でも食べる」か「食べきれなくて実行不可能」という結論にしかならないと思います。
科学的に調査しました的なストーリーの時もありますが、因果関係がザルです。
まあ、論文解説でもないでしょうから番組構成上致し方なしでしょうが、キャッチーなだけであまり意味はないかと。
これさえ食べれば健康になれる
テレビや本の見出しに煽り気味に見掛けるパターン、でしょうか。
本なんかだとちゃんと中を見ればそこまで極論じゃなかったりもしますが、因果関係が単純すぎると思います。
一つの食材で生活せざるを得ない環境の人類ではそういう例があったりもしますが、日本人一般に当てはまるというのは流石に暴論。
完璧な食材などありませんので普通に考えると特殊な体質を除いて栄養が偏って不健康になります。
ヴィーガンの方達はこれと似たような状況に追い込まれることがあるようで苦労されている話も散見されます。
脂質を制限すればOK
一昔前に流行ったパターンですね。
脂質のカロリーが糖質やタンパク質のカロリーの2倍以上だからという理由で脂質(=油)を減らしましょうという。
お腹周りの脂肪も同じく脂肪なのでイメージし易いですよね、間違ってますけど。( ̄▽ ̄)
でもこのカロリーってボンブカロリーメーターで火を着けて完全燃焼させた時のエネルギーなんですよ?知ってました?
体の中でそんな燃焼の仕方してないんで、そんな単純な話じゃないです。
糖質を制限すればOK
これが最近の流行りでしょうか。(そろそろ過ぎたかな?)
脂肪を制限すればOK論を覆し、実際に痩せることも出来たのでセンセーショナルに扱われた感があります。
私も試してみて実際体重が落ちましたし、糖質を取らないと満腹感が出ないことを実感して面白かったです。(胃が物理的に膨らむのを感じるのに満腹にならないという謎体験)
でも、正直危険なので今はやっていません。
これの亜種でタンパク質さえ取っていればOKというのもありますが、あれも危ないと思っています。
本を良く読めば分かりますが、一つの栄養素に偏る生活を続けるのは臓器やホルモンバランスを崩して取り返しのつかないことになる可能性があるのです。
バランスよく食べればOK
そして一番昔から言われていて、最も視聴者とかに受けが悪く、面白味のない論がこれ。( ̄▽ ̄)
でも一番安全で、恐らく一番正しいと思います。
現代日本で問題となっているのはその質と量でしょう。
身体の喜ぶものを食べる
バランスの良い食事とは何でしょう。
一言で言うと身体が欲しがる物を食べるのが良いというのが私の意見であり実感です。
喉が乾いた時には水が欲しくなりますよね?
あれと同じで糖質が足りない時にはご飯、タンパク質が足りない時にはお肉や大豆が欲しくなる。
3大栄養素だけでなく例えば塩分が足りない時は塩が甘く感じたり、味覚ってそういう時の為にもあるんです。
足りないものが美味しく感じる。
ただ問題は、現代人はこの味覚が破壊されている人が多いのだと思います。
ついでに言えば食欲中枢も破壊されているのだと思います。
でなければ肥満とか何らかの病気ではない限りならないですよね?考えてみて下さい。
身体の声に従って必要なものを必要なだけ食べていれば普通は問題など起こらない筈です。
私は運動した後はエネルギー不足でお腹が空いてご飯が美味しいですが、動いていないとあまり食欲が出ません。
極端な話、満腹の時にはご飯なんて欲しく無くなりますよね。
ライオンだってお腹いっぱいの時は獲物が通っても知らんぷりですよ。
生物が生きていくという事を考えると、これが当たり前なんです。
でも、古代ローマ時代の貴族なんかは食べる事を楽しむ為に満腹後に吐いてまた食べるとかしてました。
これ、完全に満腹中枢を破壊されていますよね。
現代人の場合は吐くことはしていませんが、美食によって味覚や食欲中枢を破壊され、食料を必要以上に消費させられて、結果余ったエネルギーが脂肪として蓄えられているんです。
で、生活習慣病になるから健康番組や本が売れ、医療費が増大していく。
余分な食料にお金を使い、生活習慣病を逃れる為にセンセーショナルな情報を集めにお金を使い、最終的には生活習慣病になって病院でお金を使う。
味覚や食欲を破壊されるような食品添加物の入っていない良質の食料でバランスの良い料理を作り、必要な量だけ食べれば良いんじゃないですか?
さらっと食品添加物を避けましょうと言いましたが、避け方についてはこちら。
精製が高いとダメ
食品添加物を何故避けないといけないかというと味覚や食欲を破壊するような間違った美味しさを演出することが多いからです。
安くて質の悪いものを脳が美味しいと感じる物質で誤魔化し、売れるようにすると儲かるでしょ?
流石に皆さんの健康を企業は破壊しようとしてる訳ではないと思いますが、利益を最大化するために安い材料で美味しくして、必要以上に買ってくれるように努力した結果そうなっちゃう。
何で誤魔化されるかというと味覚や食欲は脳で情報処理しているからです。
いいですか?脳がしているのは、実際に身体に良いか悪いかではなく、良さげな物を選べるようにした味覚や食欲という仕掛け(カラクリ)を使って情報処理しているだけです。
企業はどうすれば売れるか研究した結果、このカラクリを逆手に取って栄養に関係なく脳が欲しくて堪らないように味付けしています。
大昔はこのカラクリは実際と良く合致していました。
エネルギーが足りなければお腹が空いて、消化し難い穀物やら肉やら食べている間に徐々に満腹中枢が刺激されてご馳走さま。
自然界にはよく噛まないと食べられないし、繊維や不純物も多く吸収も穏やかにならざるを得ない天然物しか当然なかったですからね。
ところが現代では流し込めるような食べ物や、既に分解済みの栄養素たっぷりの食事が溢れています。
これらは直ぐに脳のカラクリにノータイムでダイレクトに伝わるので、物凄く快感で美味しく情報処理されます。
結果、満腹になる前に食べ過ぎたり、満腹になってももっと食べたくなったりします。
長い進化の過程で上手く働くように工夫された脳のカラクリは自然界に無いこのタイプの食事に対応出来ていないのです。
だから昔から言われている「よく噛んで食べなさい」というのは胃腸に優しいだけでなく脳にもとても大切な教えなんです。
逆に例えば「10秒チャージ」とかサプリメントという食品添加物の塊は食事と呼べるのか怪しい物です。
味覚や食欲を破壊される恐れもありますが、咀嚼もせずにいきなり飲み込んで、準備のできていない身体に果たしてどれだけ正しく吸収出来るのかも疑問です。
人間の身体はそんな単純ではありません。
というわけで自然界に無いものやあっても精製レベルの高いものは人間の身体には合いません。
何故か。
人間も自然環境に適応して進化してきたからですね。
天然物は単一の物質の塊なんて殆ど無いですし、不純物だらけのそれを上手くなるべく効率的に活用出来るように身体や脳を作ってきたのだから精製物は想定外なんです。
結果、トチ狂う、と。
逆に自動車みたいに人工物には化学合成品の方が良いですよね、オイルとか。
あれは人間は不純物だらけの性能なんて複雑過ぎて使い難いので、自分達で制御出来る物質だけを化学調合した合成品の方が性能を引き出せるからです。
人間だって自然物なので自然の物が合うのは当たり前です。
だから将来人間の生化学反応が全て解明され、必要な何百何千の化学物質を調合して天然物と同じレベルの食べ物が作れるようになったら人工物でも解決するかもしれません。
普通に農業した方が楽な気がしますが。
まとめ
というわけで、昔ながらの食品でバランスのとれた食事をするのが今のところ一番無難で確実だと思います。
後はどこまで昔に戻るか、バランスをどこまで取るかは各自の事情に合わせて実行可能な範囲でやるしかありません。
昔に比べて身体を動かさないですから、エネルギー源の3大栄養素は程々で良いと思いますけどね。
まあ、味覚と食欲が正常になれば勝手に調うと思います。
人間も自然の一部だという視点が必要ですね。
知識を磨いて豊かに生きましょう。
ではまた。( ̄▽ ̄)/
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